note とはデータベース設計要素 (フォーム、ビューなど) 、ユーザーが作成したデータ (文書) 、データベースアクセス制御リスト (ACL) などの管理情報などを保有したシンプルなデータ構造を言います。
Lotus Notes/Domino 設計の1つの柱は、この「note」と呼ばれる全ての情報を格納する1つのシンプルなデータ構造を使用することにあります。Lotus Notes が「Notes」と命名されたのはこのためです。
マルチプラットフォーム、マルチネットワーク環境にて稼働するプログラムを開発することは、複数のデータ構造への配慮が無かったとしても大変なことでしょう。ノーツ開発者は、シンプルな note 指向のデータモデルを使用して、効率的でバグが無い、コンパクトなプログラムを作成することに集中できます。
国内では note を「メモ」と訳されています。Lotus Domino のコンソールで「設計メモが見つかりません」と表示されているのをご覧になった方もおられるでしょう。その時の「メモ」が note のことです。しかし、この表示では何のことかわかりにくく、メモと言われたら大した問題ではないように思えます。メモよりそのまま「ノート」と訳すほうがよいのではないでしょうか。
Notes データベースにおいて、note には標準のユーザー文書と同様にフォームやビューなどの設計要素を含まれています。逆に言えば、Notes データベースの中にはたくさんの note があって、相互に関連しながら動作していると考えればよいでしょう。
以下の図はメモの論理構造を図式化したものです。それぞれのメモは「フィールド」として知られている可変長のアイテムのリストに続いて小さなヘッダーを持ちます。ヘッダーにはメモのクラス (例えば文書、フォーム、ビュー) とオリジネーターID (OID) を示す値を含んだメモに関する一般情報があります。OID は複製で不可欠になる、メモのユニークな値である、ユニバーサル ID (UNID) を含んでいます。アイテムリスト内には、それぞれのアイテムの名前、アトリビュートフラグ、値、値のタイプ(テキストや数値など)があります。
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